本当は怖いアライグマ
皆さまアライグマについてどんなイメージをお持ちでしょうか?多くの方が動物園やアニメに出てくるかわいらしいイメージをお持ちだと思います。
しかしその実態は非常に凶暴な性格の危険な動物であるということを知っておきましょう。
アライグマは食肉目アライグマ科アライグマ属に分類される夜行性の哺乳類です。食べ物を洗って食べる習性から名づけられたと思われがちですが、前足を水の中に入れて獲物をとる姿が、まるで手を洗っているように見えるというところから名づけられました。タヌキに非常によく似ており、しっぽに黒い横縞があるのが特徴です。
本来日本には生息しないはずの動物で水辺を生活拠点としますが、湿地や農耕地・海岸や都市といった幅広い環境で適応できる能力を持っています。糖度の高い作物を好む傾向がありますが、基本的には雑食で色々なものを食べます。寿命は約5~10年です。
毎年1~2月に繁殖活動を行い、約2か月の妊娠期間を経て、3~7頭の子供を春ごろに出産するというのが一般的なようです。
地域によっては秋に出産が確認されたところもあるようです。
1960年代にはじめて日本国内の野生のアライグマが発見されました。現在は外来生物法という法律によって「特定外来生物」に指定されています。飼育・運搬・保管・放獣は法により全面的に禁止されています。
ではもともと日本にいないはずのアライグマがなぜ日本で繁殖しているのでしょうか?
アライグマはアメリカなどで国民的人気を集め、ペットとして人気がある動物でした。それが1970年代に日本のアニメでアライグマの人気が爆発的に高まり、日本でもアライグマをペットで飼う家庭が大変多くなりました。しかし大人になると非常に凶暴で気性が荒くなることから、飼うことが難しくなり、多くの人が野生に逃がしてしまいそれが繁殖をしてしまったという経歴があります。
アライグマは実際にどんな被害をもたらすのでしょうか?
・庭で飼っている魚を食べられてしまった
・畑を荒らされた
・民家の屋根裏に住みつかれてしまって、夜中屋根裏で走り回られて足音がうるさくて眠れない
・天井裏で糞や尿を大量にされてシミができた、それによって天井が腐敗して天井が落ちてきた
などその被害は多岐にわたります。またアライグマは犬や猫などと違い手先な器用な動物なので、簡単な蓋などはとってしまいますし、民家の天井裏に入り込むのもお手のものです。また危険な寄生虫アライグマ回虫を持っているため感染症の媒介になる危険性も合わせ持っているのが厄介です。
アライグマの被害を防ぐために大事なことは
・かわいいからといって餌付けをしない(生ごみもアライグマの餌になるので注意)
・民家などへの侵入をしっかり防ぐ(器用な動物なので障害物を少置いたぐらいではどかしてしまいます)
・しっかり手洗いなどして感染症を防ぐ
などがあげられます。
アライグマは自治体の許可を受けないと捕獲はできない生き物です。自分でできる対策としては、匂いのでる忌避剤で追い払ったり、電気柵で侵入を防ぐというのが効果的です。
それでも効果が薄い場合は、速やかに自治体やアライグマ駆除業者に相談されることをお勧めします。駆除だけでなく、アライグマを今後寄せ付けない方法などその豊富な実績から色々アドバイスしてくれることでしょう。